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第162回明倫茶会「土味の三角測量:序章、1-1」
- ジャンル
- その他/生活文化(華道・茶道など)/複合
- カテゴリー
- トーク/茶会
- 開催日時
- 2026年5月23日(土)~2026年5月30日(土)
- 会場
- 京都芸術センター 和室「明倫」、ミーティングルーム2
- 料金・その他
- 有料
※チケット販売(事前決済)/要予約
- 事業区分
- 主催事業
「明倫茶会」は、京都芸術センターが実施する特色ある事業のひとつです。各界で活躍される方々を席主に迎え、それぞれの趣向を凝らした設えでお客様をお迎えしています。お茶の種類や菓子、形式なども含め、席主とともに創意工夫を重ねながら、領域横断的で一期一会の場を生み出してきました。
今回は、薪窯の会を席主に迎えます。
「薪窯の会」アーティスト・ステートメント
私たちは日常のなかで、文化を通じてどのように固定観念を超え、世界を知ることができるでしょうか。「薪窯の会」はやきものを通じて世界と繋がり直すための、アーティストや陶芸家と研究者の集団です。今回、文化人類学者・川田順造の「文化の三角測量」を応用し、世界の三地点―日本・フランス・ベナン―で焼成されたやきものを並置して、この問いに取り組みます。
キーワードは「土味(つちあじ)」です。
日本では、薪窯の炎や灰との反応で、土そのものから引き出される風合いを土味と呼び、愛好してきました。その美意識は、伝統工芸のみならず、前衛陶芸・現代美術まで引き継がれ、ときに質素な武士性・男性性の理想、あるいは「純粋な日本らしさ」と結びつけられてきました。しかし、この美意識は、国を超えた文化交渉の中で形成された歴史と、更新されるべき広がりを秘めています。
これは器を手に取ることから始まる、文明観そのものを問い直す試みです。茶会では、あえて産地を伏せて器をお出しします。「どれがどこのものか、意外と分からない」――手触りや口当たりという実感から生まれる驚きが、既存のステレオタイプを塗り替える入口となるはずです。
例えば、フランスの器は、仏中部の歴史ある産地の薪窯で焼成されたものです。フランスでは、華やかな磁器に比べて「土味」のあるやきものは歴史的に低い地位に置かれてきましたが、この産地では独自の文脈で薪窯文化が息づいており、日本陶芸と交差してきた知られざる系譜があります。一方ベナンのやきものは、アフリカを「遠い過去」と結びつけるエキゾチックな印象の中で語られがちですが、主に女性たちが担う卓越した仕事を経て焼成された器には、デザインや現代美術とも繋がる同時代の姿があります。
茶会と併せて、背景を紐解く解説と資料・映像展示も行います。そこでは薪窯の会自身の歩みや思考の現在地もご紹介します。感覚的な体験と歴史的な知見。その両面から、新しい世界の見方に出会うひとときをご一緒できれば幸いです。
参考文献:川田順造『文化の三角測量―川田順造講演集』人文書院、2008年
Winther-Tamaki, Bert. “Earth Flavor (Tsuchi aji) in Postwar Japanese Ceramics.” Japan Review 32 (2019): 151-191
【茶会】要事前申し込み
日時:2026年5月23日(土)
1席目:11時~ / 2席目:12時半~ / 3席目:14時~/ 4席目:15時半~ / 5席目:17時~
※30分前受付開始、10分前開場
【資料展示】期間中どなたでもご覧いただけます。
5月23日(土)~30日(土)※5月26日(火)と27日(水)は臨時休館日
会場時間:10:00~18:00
席主:薪窯の会
お茶:一保堂茶舗
菓子:溝口郁子
広報物デザイン:遠藤リョウノスケ
やきもの協力(器や映像など):
フランス:Jeanne Mercier-Da Costa, Louise Pillet, Marie David Géhin, Mathilde Délas, Robin Appel
ベナン:FRANQUIN TUNDÉ DEDJI, Houéfa Déogratias AKPATA, LOKOSSOU Eric, TOHON Marcelle
茶会参加メンバー:浅井慶一郎 多賀楓夏 土岐杏奈 中村融子 山田真也 吉田瑞希
その他「薪窯の会」所属メンバー:宇野湧 小出ナオキ 永光未来 橋本きおな 柳生梨音 やまわきてるり リュ・ジェユン 宮地晋吾
基本情報
| 日時 |
2026年5月23日(土)~2026年5月30日(土) 【茶会】5月23日(土)のみ 【資料展示】 5月23日(土)~30日(土)※5月26日(火)と27日(水)は臨時休館日 会場時間:10:00~18:00 |
|---|---|
| 定員 | 各席8名 |
| 料金 |
一般:2,000円 U30:1,000円 |
| 申込方法 | teketより予約 ⇒ https://teket.jp/15894/65916 |
| 会場 | 京都芸術センター 和室「明倫」、ミーティングルーム2 |
プロフィール
浅井慶一郎 / ASAI Keiichiro
1991年大阪府生まれ。龍谷大学理工学部物質化学科卒業。同大陶芸部で陶芸に出会う。京都府立陶工高等技術専門校修了後、宇治市池尾に「生華窯」を構える。天然素材を用いた薪窯・灯油窯によるうつわと、科学的技術を活用した「SEIKAシリーズ」を並行して制作。
多賀楓夏 / TAGA Fuka
1995年岩手県生まれ。京都府立大学文学部卒業後。在学中、陶芸部での活動を経て、京都府立陶工高等技術専門校成形科応用コースを修了。薪窯・電気窯など幅広を習得し「廻窯舎」として独立。主に半磁土・マット釉を用いて日常使いの食器を制作している。
土岐杏奈 / TOKI Anna
1993年神奈川県生まれ。2018年に陶芸と出会い、愛知・瀬戸の窯元でアシスタントとして3年間修行。京都府立陶工高等技術専門校陶磁器成形科応用コース修了後、京都・東山区の陶葊に泥漿鋳込み成形の職人として勤務する傍ら、個人制作を続ける。
中村融子 / NAKAMURA Yuko
1993年京都市生まれ。東京大学法学部卒業後、京都大学大学院にて修士号と博士号取得。アフリカ現代美術を起点に、美術の脱植民地化を専門とする。美術と工芸の境界線に焦点を当て、ベナン・日本・フランスでのフィールドワークを行う。京都大学特任研究員、京都芸術大学大学院・京都精華大学、非常勤講師。
山田真也 / YAMADA Shinya
1996年大阪府生まれ。大阪芸術大学美術学科彫刻コース卒業後、早稲田大学考古調査士養成プログラム修了。現在は京都芸術大学にて技官職を務めながら、京都市産業技術研究所釉薬実務者コースで陶芸を学ぶ。陶土を用いて独自の視点から彫刻的な制作を追究している。
吉田瑞希 / YOSHIDA Mizuki
1991年大阪府生まれ。京都造形芸術大学大学院修了後、京都府立陶工高等技術専門校やきもの成形科修了。京都・東山区にあるCeramic Atelier ABUMIを拠点に屋根瓦に佇む「鍾馗さん」をモチーフとした作品制作を続けながら、アートを活かしたまちづくりの活動にも参加。
クレジット
主催:京都芸術センター(公益財団法人京都市芸術文化協会)
アクセシビリティ
・アレルギーのある方は、事前にお問い合わせください。
・レクチャーは日本語で行います。
・レクチャー会場は和室です。お履き物を脱いでご入場いただきます。(椅子席のご用意もあります)
・参加に際し、介助やサポートが必要な方は、京都芸術センターまでお問い合わせください。
問合せ先
京都芸術センター(公益財団法人京都市芸術文化協会)
Tel:075-213-1000(10:00-20:00)
Mail:info@kac.or.jp