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京都芸術センター×京都市立芸術大学 アーティスト・イン・レジデンス プログラム2015 マルティ・ルイツ バシェ音響彫刻修復プロジェクト 展覧会

ジャンル
美術/音楽
カテゴリー
公演/展覧会
開催日時
2015年11月4日(水)~2015年11月12日(木)
会場
京都芸術センター ギャラリー北
料金・その他
無料
事業区分
主催事業
京都芸術センター×京都市立芸術大学 アーティスト・イン・レジデンス プログラム2015 マルティ・ルイツ バシェ音響彫刻修復プロジェクト 展覧会
京都芸術センター×京都市立芸術大学 アーティスト・イン・レジデンス プログラム2015 マルティ・ルイツ バシェ音響彫刻修復プロジェクト 展覧会
渡辺フォーン(EXPO'70)
京都芸術センター×京都市立芸術大学 アーティスト・イン・レジデンス プログラム2015 マルティ・ルイツ バシェ音響彫刻修復プロジェクト 展覧会

バシェ音響彫刻、EXPO’70から45年を経て今よみがえる

京都芸術センターでは、京都での制作やリサーチを望む芸術家または芸術分野の研究者の滞在を受け入れ、新しい芸術を生み出す機会を提供するアーティスト・イン・レジデンス プログラムを実施しています。2000年から毎年実施している公募プログラムに加えて、2011年からは京都市立芸術大学と連携した招聘プログラムを実施しています。

今年度、本プログラムで招聘するのは、バルセロナを拠点に活動するアーティストであり研究者でもあるマルティ・ ルイツです。彼は、フランソワ・バシェとベルナール・バシェ兄弟による音響彫刻(バシェ音響彫刻)の研究者であり、これまでにも世界各国のバシェ音響彫刻の修復を手掛けるとともに、彼自身もオリジナルの音響彫刻を制作してきました。

音響彫刻とは、その名が示すとおり、楽器であると同時に彫刻作品でもあるバシェ独特のオブジェであり、音を発生させる振動部と、円錐形の音響増幅装置から主に成り立っています。1970年の大阪万博では、鉄鋼館のプロデューサーであった武満徹がフランソワ・バシェを招聘し、17基の音響彫刻が展示・演奏されました。ところが、現在ではそのほとんどが解体され、錆びたり変形したり損傷を受けたままの状態で保管されており、当時どのような姿で人々の目と耳を楽しませていたのかは、写真から想像するより他はありません。

すでにルイツは2013年に大阪の万博公園内でバシェの音響彫刻2基を修復し、EXPOパビリオンと京都芸大でレクチャー・コンサートを行いました。このとき修復したのは、川上フォーンと高木フォーン(関根フォーンという説もある)で、このふたつは現在、鉄鋼館のエントランスホールに展示されています。ルイツは今回の滞在で、さらに桂フォーンと渡辺フォーンの2基を、京都市立芸術大学美術学部彫刻専攻の協力を得て修復し、11月4日から12日まで京都芸術センターのギャラリー北で展示します。その後、11月15日のコンサートでは、武満徹がバシェ音響彫刻のために作曲した『四季』を上演します。『四季』は1970年の万博での演奏会が初演でしたが、2名の打楽器奏者が入国トラブルで間に合わなかったという経緯があります。今回は、この初演の際に演奏した山口恭範さんをお迎えして『四季』をより「完全な」形で上演します。

日時
2015年11月4日 (水) – 2015年11月12日 (木)
10:00-20:00
(最終日のみ10:00-17:00)
会場
京都芸術センター ギャラリー北
関連企画【バシェ音響彫刻コンサート&映画上映会】
会 期:2015年11月15日(日)15:00-17:10
会 場:京都芸術センター フリースペース
演奏者:中谷満、永田砂知子、マルティ・ルイツ、宮本妥子、山口恭範
特別ゲスト:ツトム・ヤマシタ
料 金:一般前売1,500円/当日2,000円、学生1,000円(前売・当日共)
協 力:(株)サウンド・コア(Sound Core., Ltd.)
プログラム:
15:00-15:40 映画上映 ”Structures, Sculptures, Sonores Baschet” (ジャック・バルザック、1982)
15:40-15:50 休憩
15:50-16:40 演奏会 武満徹『四季』ほか
16:40-17:10 アフタートーク(永田砂知子、山口恭範、特別ゲスト:ツトム・ヤマシタ)

URL. http://dev.kac-old.bankto.co.jp/events/17237/

マルティ・ルイツ|Martí RUIDS

 1982年バルセロナ生まれ。アーティスト、教師、研究者。バルセロナ大学美術学部大学院「アート・ソノール」コース担当教員。バルセロナ大学美術学部で彫刻と絵画を専攻し、同大学を卒業。「リアリズムと環境芸術」コース修士課程修了。バルセロナ大学博士課程において「バシェ兄弟の彫刻に適用された音響」を研究。
 幼少より音楽に親しみ、バルセロナの音楽学校でギターを学ぶとともに、サンティアゴ・ミロンに古楽とヴィオラ・ダ・ガンバを師事。また電子音響にも関心を持ち、“Katatsumuri”というプロジェクトを行ない、1995年以来、数枚のCDをリリースした。サウンド・アーティストとして、カタロニアのサウンドスケープ録音プロジェクト、環境芸術プロジェクトなどを行なう。そのなかにはカウベルの音を音階に調律しなおし、草を食べている牛たちの間に自動生成的に音を生むプロセスをつくるプロジェクトが含まれる。
 2010年、フランソワ・バシェの協力を得て、バルセロナ大学に新しい「バシェの音響彫刻ワークショップ」を設立。大学などで講演や公開講座を行なう。バルセロナの音楽博物館におけるバシェの展覧会では、ガイドツアーなどの企画に携わるとともに、図録に解説を執筆。2011-13年カタロニア州のビック大学で音楽教育法の授業を担当。2013年バルセロナ美術館の後援により、スペイン初のバリ・ガムランのアンサンブルを発足。同年、大阪の万博公園内で、バシェの音響彫刻2基を修復。万博と京都芸大でレクチャー・コンサートを行う。2014年には子供たちのための低価格の音響彫刻を開発し、教育活動を開始。同年、メキシコを訪れ、メキシコ国立自立大学でバシェのワークショップと講演を行う。

主催

京都芸術センター、京都市立芸術大学

共催

平成27年度文化庁文化芸術の海外発信拠点形成事業、公益財団法人野村財団、公益財団法人文化財保護・芸術研究助成財団

問合せ先

京都芸術センター
Tel. 075-213-1000
E-mail. info@kac.or.jp

料金

入場無料・事前予約不要

協力

大阪府、京都市立芸術大学美術学部彫刻専攻