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予言と矛盾のアクロバット 橋本聡 レクチャー&ディスカッション「やめること」

ジャンル
美術
カテゴリー
レクチャー
開催日時
2014年10月12日(日)
会場
京都芸術センター 和室「明倫」
料金・その他
有料
事業区分
共催事業
予言と矛盾のアクロバット 橋本聡 レクチャー&ディスカッション「やめること」
みなさま

あなたがアーティストなり活動家ならおやめになって頂けないでしょうか。作品もおつくりにならないで下さい。パフォーマンスやら活動云々もおやめ下さい。あなたがキュレーターやらプロデューサーなり批評家なら、美術館勤めはもちろん、企画やら執筆などあらゆる活動をおやめ下さい。言わずもがな、ギャラリストなど運営者なり経営者は商いはもちろん、すぐにスペースも物資も手放して下さい。観客なり参加者の方々、鑑賞なり参加をおやめ下さい、お帰りになるのもおやめ下さい。会社勤めはもちろん、仕事も学業も遊びも一切合切、生活の全てをおやめ下さい。計画を全て中止して下さい。あらゆるものを手放して下さい。

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「人間は誰でも芸術家」というヨーゼフ・ボイス(1921-1986)の言葉が象徴するような、あらゆる者が芸術家となり、あらゆるものが作品となっていく傾向に反し、一方で誰もが芸術家でなくなり、何もかもが作品でなくなっていく傾向が展開しているとも言えるのではないでしょうか。求められるはアーティストになるのではなくアーティストをやめること、作品をなすのではなく作品をやめることと言えるかもしれません。あるいは人間をやめること、生きるのをやめることなど。
「生きる」のをやめるにはどうしたらよいでしょう。思い浮かぶ「自殺」なり「死ぬ」は「生きる」の対をなすベクトルに過ぎないのかもしれません。では「生きる/死ぬ」をやめるにはどうしたらよいか。そこでなされてきたアプローチの例として宗教であったり芸術の例が挙げられるのかもしれませんが、上述のように、ここでは宗教や芸術もやめることを前提に、会場内にいるお客さまとディスカッションをおこないます。

日時
2014年10月12日 (日)
18:30~21:30
会場
京都芸術センター 和室「明倫」
予言と矛盾のアクロバット 
想像しがたい未来に対する備え

「予言と矛盾のアクロバット」は、2015年に開催が予定されている京都国際芸術祭パラソフィアをひとつのきっかけに、言わば、近未来の祭事に背中を押された格好で、関心をよせる者たちが勝手に未来の大型国際芸術祭を模索し思索し試作していくプロジェクトである。それは例えば、こうあってほしい未来を描くことではない。むしろ、そうならないための第一歩を創造してみる。そのためのプラットフォームのようなものだ。さらに言えば、映画や小説などにみられる人類の終焉・破局的な未来を、現実に起こり得る可能性のあるものとして捉え直すこと。あるいは成就における祈願のちからを嘲笑しないこと。つまり、アートを通じて予言的なものと向き合い、想像しがたい未来に対して仮説的に備えてみる。そんな実践となるだろう。

とはいえ、「予言と矛盾のアクロバット」という現在行きの未来からのバスは、まだ停留所を出発したばかりだ。道中ではおそらく、未来での決定事項がことごとく「未定」なモノやコトへと変わっていく様子を車窓から眺めることができるだろう。それは「決定」ではなく「未定」によってモノゴトが進行していく。そんな世界ではないだろうか。妙な言い方ではあるが、つまり、既に運用されている仕組みや誰もがそういうものだと思うことを一旦 「未定」のものとして扱うことで、現実を見つめなおしていくこと。そんなふうに考えられるだろう。未来に向かうということは、現在から恐る恐るでも一歩を踏み出してみる必要があるのだから。もちろん、踏み外すことだってありえる。そんなときは、繰り返し踏み直し、繰り返し踏み外してみても良いのではないだろうか。

変幻自在にかたちを変えながら実施される予言と矛盾の三回転半ひねり『予言と矛盾のアクロバット』は2013年9月より京都を皮切りに実施されていく。そして最終的に得たもの、失ったもの、そのひとつひとつを念入りに検証していきたい。

2013年7月
増本泰斗

ウェブサイト http://aaccrroobbaatt.com/

企画
橋本聡

橋本聡

1977年生まれ(元レオナルド・ダ・ヴィンチ)。2012年より「基礎芸術 Contemporary Art Think-tank」。最近の発表に「あなたのコンセプトを私に売って下さい」(インド、 2011)、グループ展「不幸なる芸術」(switch point、 東京、 2011)、グループ展「Omnilogue: JOURNEY TO THE WEST」(Lalit Kara Academy、 ニューデリー、 2012)、「独断と偏見:観客を分けます」(国立新美術館、 東京 2012)、「あなたが埋める、●●●。(仮)」(blanClass、 神奈川、 2012)、「偽名」(「14の夕べ」東京国立近代美術館、 東京、 2012)、「P P P P P P P P P P P」(「NEO公共」吉祥寺駅近辺、 2012)、「私はレオナルド・ダ・ヴィンチでした。魂を売ります。天国を売ります。」(青山|目黒、 東京、 2013)、「写真撮影(アートマーケット、撮影者):ボディビルダー」(「アートフェア東京2014」東京国際フォーラム、 東京、 2014)、「Fw:」(表参道画廊、2014)、「国家、骰子、指示、」(Daiwa Foundation Japan House、ロンドン、2014)、「未来芸術家列伝IV」(東京、 2017)など。

主催

予言と矛盾のアクロバット

共催

京都芸術センター

URL

http://aaccrroobbaatt.com/1225/

問合せ先

http://aaccrroobbaatt.com/contact/
問合せフォームへとびます

料金

500円