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むすんで、ひらいて~新・芸術体験プログラム~「フィールドワークがアートになるとき」

ジャンル
その他/美術
カテゴリー
トーク/レクチャー
開催日時
2013年3月14日(木)
会場
京都芸術センター ミーティングルーム2
料金・その他
無料
事業区分
主催事業
むすんで、ひらいて~新・芸術体験プログラム~「フィールドワークがアートになるとき」
Documentation of Hysteresis
むすんで、ひらいて~新・芸術体験プログラム~「フィールドワークがアートになるとき」
ヒスロム《big-one-パイプ(模型)》2012 ※実際の作品のサイズは4.8m×1.5m
むすんで、ひらいて~新・芸術体験プログラム~「フィールドワークがアートになるとき」
上映予定映像①《ラリベロッチ-終わりなき祝福を生きる-》 30分(監督:川瀬慈) エチオピア高原の吟遊詩人“ラリベロッチ”による門付(かどづけ)を記録した作品。 早朝に家の軒先で唄い、乞い、金や食物を受け取ると、その見返りとして人々に祝詞を与え、次の家へと去っていく。芸能を生み出す根源的な力がエチオピアの路上に生きている。
むすんで、ひらいて~新・芸術体験プログラム~「フィールドワークがアートになるとき」
上映予定映像②《ドゥドゥイェ‐禁断の夜‐》 14分(監督:川瀬慈) エチオピアの音楽職能集団“アズマリ”の芸。 過剰な性描写の唄、パフォーマンスをながまわしのワンショットにおさめた。
むすんで、ひらいて~新・芸術体験プログラム~「フィールドワークがアートになるとき」
作品プレゼン準備のため急ピッチで展示台を作るヒスロムたち
むすんで、ひらいて~新・芸術体験プログラム~「フィールドワークがアートになるとき」
展示台の上で泥長靴によるタップダンスを披露するヒスロム。フィールドに出た時、長靴に泥が入ってねちゃねちゃする感覚をかたちにする。
むすんで、ひらいて~新・芸術体験プログラム~「フィールドワークがアートになるとき」
第2部レクチャートーク「フィールドワークがアートになるとき」の様子

民族誌映像の上映、ヒスロム(アーティスト)と映像人類学者のトークを行うことで、フィールドワーク(=野外調査)をアートとしてとらえる見方をひらきます!

 「むすんで、ひらいて~新・芸術体験プログラム~」は、芸術家と芸術以外の分野の専門家によるワークショップやレクチャーを通して、これまでと異なる芸術の楽しみ方を提案する、京都芸術センターのプログラムです。

 山を切り開き都市を形成しつつある場所など、人工と自然の境が曖昧な場所を探検するhyslom(以下「ヒスロム」と表記)。彼らは探検する場所のもの・環境条件などをいかし、身体を駆使して遊びにも似た行為を行います。彼らのこの実践は「Documentation of Hysteresis(*)」としてパフォーマンス、映像、写真、スケッチ等にアウトプットされます。
 このヒスロムの制作方法と類似するものとして、映画製作の手法を用いて文化を記録・考察する映像人類学研究、アフォーダンス理論を援用したフィールドワークの技法などを挙げることができます。映像を用いて、または周りの人の身体や環境からのアフォード(=提供)をみつけて世界と「私」との関係を記述する。この方法はアートや学術研究という枠を越え、人・環境・アートの関係を捉えなおす上で有効な方法の一つといえるのではないでしょうか。
 今回の「むすんで、ひらいて」では、映像人類学研究者の川瀬慈氏、アーティストのヒスロムを迎え、民族誌映像とヒスロムの活動を紹介することを通じて「フィールドワーク」を「アート」として考えることを試みます。フィールドワークが表現の手段となることで、新たにひらかれる表現の可能性にご期待ください。

*…Hysteresisとは物理の用語で、ある物に力を加えると、最初の状態のときと同じに戻しても状態が完全には 戻らないという意味をもつ。履歴現象。

第1部
・民族誌映像の上映会 
講師:川瀬慈(映像人類学研究者/国立民族学博物館助教)
・楽器彫刻《Big-one-パイプ》についての覚書 
講師:hyslom〈ヒスロム〉
(内容)
民族誌映像の上映会と《Big-one-パイプ》(2012)の作品プレゼンテーションを行うことで、文化人類学的実践と作品制作に共通するもの、それぞれを支える眼差しの差異について改めて浮かび上がらせることを試みます。

第2部
レクチャートーク「フィールドワークがアートになるとき」
講師:hyslom〈ヒスロム〉、川瀬慈 
モデレーター:遠藤水城(インディペンデント・キュレーター)
(内容)
第1部の内容を踏まえ、川瀬氏とヒスロムにモデレーターとして遠藤水城氏を迎え、現場に介入・実践・記述(録)するフィールドワークの一連の手法を、アートとして捉えることの可能性について考えるレクチャートークを行います。

日時
2013年3月14日 (木)
19:00-21:00
会場
京都芸術センター ミーティングルーム2
募集要項・応募用紙
当日配布資料はこちらからダウンロード可能です。
仕様:B4二折・表裏
外面
https://www.kac.or.jp/wp-content/uploads/old/0314hyslom_soto.pdf
中面
https://www.kac.or.jp/wp-content/uploads/old/0314hyslom_naka.pdf
定員
40名程度
好評につき、座席数を増やしました!
是非お越しください。

hyslom/ヒスロム

加藤至・星野文紀・吉田祐からなるアーティスト・ユニット。
2009年から山から都市に移り変わる場所を定期的に探険している。この場所の変化を自分たちが身体で実感する事に一番重点に置き、その日時々の遊びや物語の撮影を行う。これまでにAustralian Centre for Contemporary Art (ACCA)、京都精華大学等で展示やパフォーマンスを開催。2012年第6回AACサウンドパフォーマンス道場で優秀賞受賞。HP:http://hyslom.com/
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現在ヒスロムは展覧会「Big-one-パイプ」をSocial Kitchen(京都市上京区相国寺門前町699)にて開催中(3月14日-24日まで)。あわせてご覧ください。

川瀬慈/かわせいつし

映像人類学研究者。国立民族学博物館助教。1977年岐阜県生まれ。京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科博士課程修了。マンチェスター大学グラナダ映像人類学センター研究員、SoundImageCulture(ベルギー)客員講師などを歴任。エチオピアの音楽・芸能をはじめアフリカの無形文化に関する人類学研究、および民族誌映画制作に取り組む。代表作に『ラリベロッチ』、『精霊の馬』、『Room11, Ethiopia Hotel』(イタリア・サルデーニャ国際民族誌映画祭にて「最も革新的な映画賞」受賞)など。HP:http://www.itsushikawase.com/japanese/

主催

京都芸術センター

問合せ先

京都芸術センター
TEL: 075-213-1000
FAX:075-213-1004

料金

無料

チケット/申し込み

「お名前・電話番号・参加人数」を添えて、電話(075-213-1000)、FAX(075-213-1004)でお申込みください。窓口でも受け付けます。