京都芸術センター|KYOTO ART CENTER
 

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京都芸術センター “Co-program(コープログラム)2024” 採択事業発表!

 京都芸術センターは、創造の核となるアーティストや芸術団体との連携を強化し、その活動を支援することで新たな価値を創造する“Co-program”を実施しています。2024年度事業の公募では、国内外から計99件の企画提案をいただきました。有識者の方々のご助言を踏まえ、一次審査(書類審査)及び二次審査(面談/プレゼンテーションと質疑応答)を行った結果、以下の6件が採択となりましたので発表いたします。

カテゴリーA:共同制作(公演事業)


~次代を担うことを期待されるアーティストや芸術団体が主体となり、京都芸術センターと協働することで、新しい芸術表現の探求と活動のステップアップにつながる事業

採択事業(応募43件中2件、採択率4.7%)
・河井朗(ルサンチカ)「更地」 実施予定時期:2024年12月
・Belle Santos & Emi Ogura「MOURNING TIME」 実施予定時期:2025年3月

カテゴリーB:共同開催(展覧会事業)


~アーティストやキュレーターによる展覧会プランで、京都芸術センターと協働することでプロジェクトの実現を目指す事業。特に新進のアーティストを紹介するものや新たな展開を試みる企画

採択事業(応募28件中2件、採択率7.1%)
・河村清加「すぢかふ 庭/入れ違ふ ふすま」 実施予定時期:2024年7月~8月
・川松康徳「Body Buddy Baby (ボディ・バディ・ベビー)」 実施予定時期:2024年11月~12月

カテゴリーC:共同実験(リサーチ、トーク、ワークショップ等)


~アーティストや芸術団体、研究者等が主体となり、京都芸術センターと協働して新たなテーマの探求やリサーチ、既存のジャンルの枠に囚われない実験を試みる事業

採択事業(応募28件中2件、採択率7.1%)
・八幡亜樹「即興と辺境(仮)」
・Po!coco(ポココ)「記号から解放された視覚言語のリサーチ(仮)」


総評



Co-program2024 カテゴリーA「共同制作」(公演事業)審査評


 カテゴリーA「共同制作」(公演事業)に対しては、過去最多の43件の申請がありました。演劇、ダンス、音楽、さらには伝統芸能や、映画、メディアアート、ビジュアルアート等、他のジャンルと混交した案も含め、意欲的なプランが寄せられました。また、関西圏や首都圏のほか、北海道や九州など日本各地、また国際的なコラボレーションも複数あり、喜ばしく申請内容を拝見しました。
 公演事業の成功には、芸術的な実験やテーマの追求のほか、集客増加といった興行の成功等、様々な目標と達成基準が考えられます。多様な目的意識と魅力を持つ企画の中から、採択2件を選出するにあたっては、各案に京都芸術センターがどのように貢献できるのかも加味し、慎重に検討を重ねました。また、芸術的に高い水準が期待できるものであっても、京都芸術センターのスペックや施設特性のため、十分な協働やプランの実現が困難とみられ、残念ながら採択できないものもありました。
 最終的に、Belle Santos & Emi Ogura「MOURNING TIME」と、河井朗(ルサンチカ)「更地」を採択することに決定しました。
 Belle Santos氏とEmi Ogura氏の「MOURNING TIME」は、2023年は映像作品としてコラボレーションを行った日独のアーティストが、さらに「弔い」についてリサーチを進め、パフォーマンスピースを制作するというものです。それぞれに異なる習俗に向き合うふたりのアーティストの明晰な展望に、大広間という空間と京都でのリサーチや制作の機会が作品に貢献でき、大きな飛躍が期待できると判断し、採択に至りました。
 河井朗氏の「更地」は、太田省吾の戯曲の上演企画です。河井氏とルサンチカのインタビューに基づく継続的な創作と、戯曲に向き合うための演技の追求が、大きく実を結ぼうとするタイミングであるという期待感を持ちました。創作において、個人の声を取り扱う手つきには慎重さが求められますが、こうしたアーティストのねらいにともに取り組み、議論し、その成果を紹介することもCo-programの目的に適うものと考え、採択しました。



Co-program2024 カテゴリーB「共同開催」(展覧会事業)審査評


 カテゴリーB「共同開催」(展覧会事業)に対して寄せられた27件の申請は、映像メディアを使用する展示プランが多かったという点で偏りが見られたものの、全体として申請者個々人の関心や問題意識をもとに練り上げられたプランが多く見受けられました。また、南北2つのギャラリーがグラウンドを挟んで離れているという京都芸術センターの施設上の特徴を活かしたプランが多く見られた点も、印象に残りました。このように多様でそれぞれに魅力的な申請に対する審査は難しいものでしたが、結果として、川松康徳氏の申請プラン「Body Buddy Baby」と、河村清加氏の申請プラン「すぢかふ 庭/入れ違ふ ふすま」の2件を採択することにいたしました。
 川松康徳氏の「Body Buddy Baby」は、これまで様々に語られてきた「身体」というテーマを、使用するメディアの異なった新進気鋭のアーティストたちの対話を通して考えようとするもので、「身体」をめぐる新たな知見の創出が期待できる内容でした。また、複数のメディアの作品が共存することになる展示は、そうして生まれた新たな知見を鑑賞者に十全に伝えることができると感じさせるもので、個別の作品のみならず、展覧会全体の展示プランの完成度についても期待しています。
 一方、河村清加氏の「すぢかふ 庭/入れ違ふ ふすま」は、まだ京都で紹介された機会のない愛知と石川で学んだ若手アーティストを、静岡を拠点に活動する若手キュレーターが紹介しようとする意欲的な企画です。他地域の新進気鋭のアーティストやキュレーターを紹介することが京都のアートシーンの活性化につながること、また、今回の機会がアーティストとキュレーターのステップアップの機会につながると考えられるため、採択しました。



Co-program2024 カテゴリーC「共同実験」(リサーチ、トーク、ワークショップ等)審査評


 Co-programの3つのカテゴリーの中でも、形式を問わず実験的な企画を募集するフレキシブルな枠組みであるカテゴリーC「共同実験」(リサーチ、トーク、ワークショップ等)には全28件の応募がありました。そもそもが射程範囲の広い募集がゆえに審査も難しいものでしたが、新たな作品の形態を模索しようとする実験性を強く感じた八幡亜樹氏の「即興と辺境(仮)」と、ろう者当事者による演劇への真摯なコミットメントが期待される南雲麻衣氏を中心としたPo!coco(ポココ)の「記号から解放された視覚言語のリサーチ(仮)」を採択しました。
 八幡亜樹氏の「即興と辺境(仮)」は、映像にいかに即興性を取り戻すことが可能か、自身がVJとなって実験する、というものです。形式を打破する実験性を持ち、ビジュアルアーツとパフォーミングアーツの両方で様々な企画をしてきた京都芸術センターとの協働により発展が期待できることから、採択に至りました。
 Po!cocoは、京都の街のリサーチを通して視覚言語を掘り下げること、演劇における手話通訳者の育成を目指しています。企画内容には今後のブラッシュアップが必要な部分もありますが、演劇をより開かれたものにしていくためには視覚・聴覚障害の当事者による参画は欠かすことのできないもので、京都芸術センターとしても、ともに取り組んでいく必要性があると考え、採択しました。




※事業名称は申請時のものです。実施時期は変更になる可能性があります。
※ “Co-program 2025” の公募開始時期は、決まり次第お知らせします。

お問合せ:京都芸術センター 
TEL:075-213-1000
E-mail: co-program@kac.or.jp