京都芸術センター|KYOTO ART CENTER
 

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イベントアーカイブ

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日本ポーランド国交樹立100周年記念 ポーランド芸術祭2019 in Japan 「セレブレーション-日本ポーランド現代美術展-」

ジャンル
  • 美術美術
形   態
  • 展覧会展覧会
事業区分
  • 主催主催

日本とポーランドのアーティスト21組による競演

ポーランドと日本は、それぞれ豊かな歴史や文化の伝統を持ちながら発展してきました。とりわけ、両国に共通してみられる感性的特質、季節や時代の移ろいを敏感に感じ取り、変化する姿に「もののあわれ」を感じ愛でる美意識は高く評価されています。

ポーランドは、複雑な歴史を背負いながらも、その中から優れた芸術を生み出し続けてきたばかりでなく、生活全般と密接に結びつく工芸、建築デザインなどでも知られ、また映画や音楽、ファッションなどの分野でも高い評価を得ています。日本は独自の文化・思想的背景を元に、細やかな手仕事と仕上げの見事さで際立ち、また身体感覚と結びついた多様な表現の豊かさも見逃せません。

本展では、両国の若手中堅の作家に注目し、その美的・批判的価値の共通要素に焦点を当て、鋭い感性で社会を切り取る作品を通じて、両国の現代社会の姿について考えてみたいと思います。

本展を準備するにあたり、異なる様々な文化的背景を持った両国の作家相互がそれぞれに「生きた対話」を行い、意見交換し、学び合ってきました。本展は非・一元的な価値観や現象を示すことを目指しており、それを通じて、主要な中心的位置から隔たった、より小さな社会構造や目立ちにくい地方都市において、より生き生きとした社会生活が営まれることが示されるでしょう。

本展は日本とポーランド両国で実施し、そのことで社会的政治的な変化や芸術のポストコロニアル的な解釈といった、同一のテーマに関して、いわゆる西欧的ではない立場から、多様で異なる見方を提案します。
日時
2019年5月18日 (土) - 2019年6月23日 (日)
京都芸術センター10:00~18:00 ※5/29、6/12は休業(ギャラリー北・南は20:00まで、無休)
ロームシアター京都10:00~19:00 ※5/29、6/3、6/12は休業
ザ ターミナル キョウト10:00~18:00 ※無休
世界遺産・二条城(5月18日~5月26日のみ)8:45~17:00(入城は16:00まで)
会場
京都芸術センター ロームシアター京都、ザ ターミナル キョウト
出展作家
カロリナ・ブレグワ,アグニェシュカ・ブジェジャンスカ,ピョトル・ブヤク,contact Gonzo,東影智裕,hyslom,今村遼佑,石橋義正+安藤英由樹,川田知志,小泉明郎,ダニエル・コニウシュ,ロベルト・クシミロフスキ,マリア・ロボダ,松田壯統,岡本光博,アリツィア・ロガルスカ,笹岡由梨子,ウーカシュ・スロヴィエツ,スタフ・シュムスキ,谷中佑輔,山本麻紀子
キュレーター
加須屋明子(京都市立芸術大学教授)、パヴェウ・パフチャレク(大阪大学博士後期課程)
二条城特別展示
世界遺産・二条城の東南隅櫓にて特別展示を行います。
会期:2019年5月18日(土)~5月26日(日)8:45~17:00(入城は16:00まで)
   ※会期が延長されました。
会場:世界遺産・二条城
出展作家:ピョトル・ブヤク、東影智裕、ダニエル・コニウシュ
料金:無料(但し、別途入城料が必要)
パブリックイベント#1 谷中佑輔 パフォーマンス 「)Dis)Oriental Whaling:プロジェクト“クジラの地理的身体」
出展作家の谷中佑輔が展示空間内でパフォーマンスを行います。
日時:2019年5月18日(土)、19日(日)開演19:00
会場:京都芸術センター 講堂
料金:1,000円(予約・当日共)
定員:60名(予約優先)

※申し込みはこちらから
パブリックイベント#2 山本麻紀子『巨人と眠りーポーランド編』
ポーランド南部にあるタトラに残る伝説を追いかけた実体験を、夢と現実の間で思い出しながら語ります。即興演奏あり。全員布団に横たわります。
日時:2019年6月23日(日)14:00~15:00
会場:京都芸術センター 和室「明倫」
ゲスト:野村誠(音楽家)、やぶくみこ(音楽家)
定員:15名(先着順)
※無料・要事前予約
協力:布団祭

※申し込みはこちらから
そのほかのパブリックイベント
その他にも会期中さまざまなイベントを予定しています。詳細は決定次第、ウェブサイト、SNS等で発表します。
※詳細は以下をご確認ください。
http://www.kac.or.jp/25997/
コンタクト・ゴンゾ《ミニマ・モラリア》の上映時間
コンタクト・ゴンゾの出展作品《ミニマ・モラリア》(上映時間97分)は、毎日10時/12時/14時/16時から上映します。
※ただし5月18日(土)12時の回、 5月19日(日)16時の回、6月5日(水)~6月11日(火)は休止します。

カロリナ・ブレグワ|Karolina Breguła

1979年カトヴィツェ生まれ、ワルシャワ在住。マルチメディア、インスタレーション、ハプニング、映像、写真作家。ウッチ国立映画大学卒業、同大学博士課程在籍中。同性愛嫌悪と差別に対抗する作品《私たちをご覧》(2003年)を制作、最も才能ある若手作家のためのサムスン・アート・マスター賞受賞。2014年にはザヘンタで開催された「展望」コンクールに選抜される。第55回ヴェネチア・ビエンナーレ(2013年)にてルーマニア館代表。龍野アートプロジェクト2017「龍野アートスケッチ」(兵庫)に招かれ、住民とのワークショップによる映画製作を実施。2018年、台湾で制作した映像作品《広場》を第11回恵比寿映像芸術祭で発表。

アグニェシュカ・ブジェジャンスカ|Agnieszka Brzeżańska

1972年生まれ。絵画、写真、映像作家。1992年から1995年までグダニスク美術アカデミー、1995年から1997年までワルシャワ美術アカデミー、1998年から2001年まで東京藝術大学で学ぶ。AP4-ARTギャラリー(ジュネーヴ)、ソーハ・ダラス・ギャラリー(グラスゴー)、ブロードウェイ1602(ニューヨーク)などで活動。サーチ・ギャラリー(ロンドン)に作品が収蔵される。ヴロツワフ現代美術館(2014年)、Malborough Contemporary(ロンドン、2015年)などにて個展を行う。写真、映像、素描や音楽など様々な技法を用い、民主的で誰もが使えるような方法で制作する。映像はしばしば携帯で撮影し、写真はポラロイド、画像はインターネットから取り出す。こうしたインスピレーションは絵画作品にも見られる。2017年には、アダム・ミツキェヴィチ・インスティチュートとPARADISE AIR(松戸)の協力で、本展出展作家のマリア・ロボダと共にレジデンスを実施し、2019年には東京にて成果展を実施予定。

ピョトル・ブヤク|Piotr Bujak

1982年生まれ。東京とクラクフ在住。映像、インスタレーション、立体、テキストなど多様な技法を用いて制作を行う。アクティビストでもある。ヤン・マテイコ美術アカデミー(クラクフ、ポーランド)とサンフランシスコ・アート・インスティチュート卒業。リン・ハーシュマンとステファニー・シジュコに学ぶ。対抗的パンク文化、ミニマリズム、コンセプチュアリズム、ネオ・アヴァンギャルド、批評的言説に関心をもつ。「低予算、素早く雑に、DIYで、打って走る(Low Budget, Quick and Dirty, Do It Yourself and Hit and Run)」を戦略としつつ、新自由主義の病理、暴力、同一性、文化や政治領域と関連するような作品を制作している。主な個展に「BEAT-UP BOYS」(„Kronika” Center for Contemporary Arts、ビトム、ポーランド、2018/2019)、「RED IS BAD」(Contemporary Museum、ワルシャワ、2018年)、主なグループ展に「WARSAW UNDER CONSTRUCTION VIII」(ワルシャワ近代美術館、2018年)、「BLACK SUMMER around Wroclaw Independent Music Scene」(Contemporary Museum、ワルシャワ、2017年)など。2018年より日本政府からの奨学金を得て東京藝術大学に研究生として在籍し、2019年春から多摩美術大学博士後期課程在籍。

contact Gonzo|コンタクトゴンゾ

2006 年に塚原悠也と垣尾優により結成。現在は、塚原悠也、三ヶ尻敬悟、松見拓也、NAZEの4名で活動する。コンタクト・インプロヴィゼーションを基としながら、そこでは普段使われることのない殴る、叩く、蹴るなど、肉体の衝突を用いたパフォーマンスを開発。また映像、写真、インスタレーション等、表現形態は多岐にわたり、ジャンルにとらわれず様々なアーティストとのコラボレーションにも積極的に取り組む。山の斜面を滑り落ちる山サーフィンのように、肉体の限界を見極めるような装置や遊びの中から作品を創作。2013年にMoMAでライブパフォーマンスを行った他、国内外の美術展やフェスティバル等で発表を行う。2015年度咲くやこの花賞受賞。2011年から2017年までセゾン文化財団助成対象アーティスト。

東影智裕|Tomohiro Higashikage

1978年兵庫県生まれ。タデウシュ・カントルの作風に惹かれ、2017年に五島記念文化財団の助成を得てクラクフに1年間滞在。受け入れは日本美術技術博物館マンガ。生と死を見つめ、永遠の一瞬を視覚化することを試みる。記憶に基づいて動物の頭部を精巧に作り、丹念に樹脂で毛並みを作りだしたり、倒木や建具などの一部にまるで生き物が寄生し増殖してゆくように、樹脂による毛並みで覆ったりしながら、静謐で力強い世界を構築する。2014年「第3回あさごアートコンペティション」スポンサー賞受賞。2016年「五島記念文化財団 第27回五島記念文化賞」美術新人賞受賞。主な個展に「Living in Light」(ギャラリーノマル、大阪、2018年)、「東影智裕展 Restore Point」(ギャラリー島田、神戸、2016年)、主なグループ展に「龍野アートプロジェクト2013 刻の記憶 Arts and Memories」(兵庫)、「現代郷土作家展~藤原向意・松田一戯・清水浄・東影智裕 生きるものたちへ」(姫路市立美術館、兵庫、2014年)など。

hyslom|ヒスロム

加藤 至、星野文紀、吉田 祐からなるアーティストグループ。2009年より活動をはじめる。造成地の探険で得た人やモノとの遭遇体験や違和感を表現の根幹に置き、身体を用いて土地を体験的に知るための遊び「フィールドプレイ*」を各地で実践し映像や写真、パフォーマンス作品としてあらわす。またその記憶を彫刻作品や舞台、映画へと展開させている。2015年から任秀夫氏と共に「任・ヒスロム鳩舎」として日本鳩レース協会に入会。レース鳩に関するワークショップや展示などもおこなっている。近年の展覧会に「ヒスロム 仮設するヒト」(せんだいメディアテーク、2018)、「東アジア文化都市2017京都-アジア回廊- 現代美術展】」(二条城、京都芸術センター、2017)など。2019年冬にポーランド・ワルシャワのウジャドゥスキー城現代美術センターにて個展を開催予定。平成30年度京都市芸術文化特別奨励者認定。
*劇団 維新派 故松本雄吉がそう呼んだことによる。

今村遼佑|Ryosuke Imamura

1982年京都生まれ。2007年京都市立芸術大学大学院美術研究科修士課程彫刻専攻修了。2016年度ポーラ美術振興財団在外研修員としてワルシャワに滞在。ワルシャワ美術アカデミーのミロスワフ・バウカのゼミに参加し、調査と作品制作を行う。日常生活の中で経験する物事の記憶を音や光、香りなどを用いつつ、微細な介入により空間全体を変容させるインスタレーションや映像作品を制作。主な展覧会に、「そこで、そこでない場所を」(eNarts、京都、2019年)、サイト&アート 01今村遼佑「雪は積もるか、消えるか」(アートラボあいち、2018年)、「ヨコハマトリエンナーレ2011 OUR MAGIC HOUR -世界はどこまで知ることができるか?ー」(横浜美術館、2011年)など。第5回 Shiseido art egg 賞受賞(2011年)、六甲ミーツアーツ公募大賞(2012年)。

石橋義正|Yoshimasa Ishibashi

1968年京都生まれ。京都市立芸術大学大学院修了。1997年に劇映画『狂わせたいの』が日本映画プロフェッショナル大賞新人監督賞受賞。2000年に異色のTVシリーズ『バミリオン・プレジャー・ナイト』を製作・監督。マネキン家族のドラマ『オー!マイキー』がベルリン国際映画祭に招待されるなど国内外で高い評価を得る。またアーティストグループ「キュピキュピ」を主宰し、テートモダン(ロンドン)でのパフォーマンス、パレ・ド・トーキョー(パリ)での個展をはじめMoMA(ニューヨーク)など国内外の美術館で映像作品の展示やパフォーマンスを行う。2010年に丸亀市猪熊弦一郎現代美術館で大規模な個展「SickeTel」を開催。能や和太鼓などの伝統芸能とメディアテクノロジーを融合した舞台「伝統芸能バリアブル」を上演(KYOTO EXPERIMENT、京都、2011年)。また企画・製作・監督をした長編劇映画『ミロクローゼ』公開。「死の劇場ーカントルへのオマージュ」展(京都市立芸術大学ギャラリー@KCUA 、2015年)に参加し、新作舞台「ゼロ・ゾーン」にて、新たなカントル解釈の可能性を提示、日本的感性とポーランド的要素を融合させた作品を発表。

川田知志|Satoshi Kawata

1987年大阪府生まれ。2013年京都市立芸術大学大学院絵画専攻油画修了。路上に描かれたグラフィティに共感し、大学でフレスコ画を学ぶ。伝統的な技法を習得した後、独自のフレスコ手法を探求し、現在は半恒久的な壁画を銭湯や学校の廊下など、公共施設でも制作。フレスコ技法を独自に発展させてインスタレーションとして展開する。ヨーロッパ的伝統と日本的表現とを結ぶと共に、現代的グラフィティ文化も取り入れる。2016年「六甲ミーツ・アート 芸術散歩2016」公募大賞 グランプリ受賞。2018年度東山 アーティスツ・プレイスメント・サービス[HAPS]が運営するスタジオ使用者に選出。同年度京都市芸術新人賞受賞。

小泉明郎|Meiro Koizumi

1976年群馬県生まれ。横浜市在住。1999年国際基督教大学(東京)卒業。その後、チェルシー・カレッジ・オブ・アート・アンド・デザイン(ロンドン)にて映像表現を学ぶ。現在は国内外で滞在制作し映像やパフォーマンスによる作品を発表している。主な個展に「バトルランド」(ペレス・アート・ミュージアム・マイアミ、2018年)、「捕われた声は静寂の夢を見る」(アーツ前橋、2015年)、「Project Series 99: Meiro Koizumi」(ニューヨーク近代美術館、2013年)など。主なグループ展にシャルジャ・ビネンナーレ14(2019年)、上海ビエンナーレ2018、アジア・パシフィック・トリエンナーレ(2018年)など。

ダニエル・コニウシュ|Daniel Koniusz

1985 年生まれ、ポズナン在住。2012 年ポズナン美術アカデミー卒業。同大学博士学位取得。主に オーディオビジュアル作品を制作する。ポズナン芸術大学のメディアアート部長。同大学にて音響スタジオ「オーディオ・スフィア」を設立。音、建築、写真、彫刻など様々なメディアを使用し、コンテンポラリー・ナレーション、対人コミュニケーションの形式と言語、意味論や経済的なコミュニケーションのパターンに焦点を当てたインスタレーションを発表。「帯電防止」(ポズナン国立博物館、2018年)、「ポーランドの若手作家」展(クラクフ現代美術館、2018年)、「音の沈黙」ヴロツワフ現代美術館、2016年)、「オルタナティブ・ビュー」(Haus amLützowplatz、ベルリン、 2015年)など国内外の展覧会に参加する。

ロベルト・クシミロフスキ | Robert Kuśmirowski

1973年ウッチ生まれ。2003年マリア・スクウォドフスカ=キュリー大学(ルブリン)芸術科美術インスティチュート卒業。2002年から2003年にかけてレンヌ第二大学金属加工・モデル工房に滞在。彫刻やインスタレーションを制作するほか、 絵画、写真、音楽も手掛ける。 主に時間、物質文化や移ろいをテーマに作品を制作する。彼の作品は不安や時間の経過を観客に感じさせる。記憶や歴史を参照しつつ、現在はフォクサルギャラリー財団(ワルシャワ)、ジョン・ギャラリー(ベルリン)、グイド・コスタ・プロジェクツ(タリン)とアンドリュー・クレプス・ギャラリー(ニューヨーク)に所属。「トラベラー:まだ見ぬ地を踏むために」(国立国際美術館、2018年)に出品。

マリア・ロボダ|Maria Loboda

1979年クラクフ生まれ。ベルリンとロンドン在住。多くの技法を駆使し、立体、インスタレーション、録音等を用いながら、今日の社会や自然の姿についての象徴的な作品を作成する。物事と時間や歴史の象徴的な繋がりに関心を持ち、物質と精神世界や、合理主義と神秘主義との間の関係に注目する。2003年から2008年にかけて、フランクフルト・アム・マイン州立美術アカデミーで学び、2007年から2008年にかけてニューヨーク大学とシュタインハートスクールに奨学金を得て滞在。2008年ドイツ銀行賞受賞、2010年ヘシシェ文化財団賞受賞。2012年のドクメンタ13、2019年の第58回ヴェネチア・ビエンナーレなど多くの国際展に出品。2017年には、アダム・ミツキェヴィチ・インスティチュートとPARADISE AIR(松戸)の協力で、本展出展作家のアグニェシュカ・ブジェジャンスカと共にレジデンスを実施し、2019年には東京にて成果展を実施予定。

松田壯統|Masanori Matsuda

1982年兵庫県生まれ。1995年 阪神大震災により自宅が全壊。2007年東京芸術大学美術学部先端芸術表現科卒業、2009年東京芸術大学大学院美術研究科 先端芸術表現専攻修了。2015年に京都市立芸術大学ギャラリー@KCUAでのワークショップ「昼の家、夜の家」(講師:パヴェウ・アルトハメルとアルトゥル・ジミェフスキ)に参加。ポーランドの歴史的文脈に触れ、ワルシャワの街の記憶と再建に関心を抱く。2017年度ポーラ美術振興財団在外研修員としてアイルランドに滞在。2018年9月には、死と再生をテーマとする作品をコネマラ(アイルランド)、ジュネーヴ(スイス)、錦渓鎮(中国)で発表。2019年度より、新進芸術家海外研修制度にてポーランドに滞在予定。

岡本光博|OKAMOTO Mitsuhiro

1968年京都生まれ。滋賀大学大学院修了後、渡米。アート・スチューデンツ・リーグ・オブ・ニューヨークにて学ぶ。帰国後にCCA 北九州リサーチ・アーティスト・プログラムに参加。その後インド、ドイツ、スペインのアーティスト・イン・レジデンス・プログラムに参加。沖縄、台湾滞在を経て、2012 年京都にギャラリー KUNST ARZT をオープン。近年の主な個展に 「GEIST」(ギャラリーターンアラウンド、仙台、2018年)、「THEドザえもん TOKYO 2017」(eitoeiko、東京、2017年)、グループ展に「福岡城まるごとミュージアム」 (福岡、2018年)、「ラブラブショー2」 (青森県立美術館、2017年)など。

アリツィア・ロガルスカ | Alicja Rogalska

1979年ポーランド生まれ。現在はロンドンを拠点に国際的に活動する。リサーチを軸に、様々な領域を横断しながらコラボレーションを行い、社会の構造や日常に内在する政治的要素に注目した作品を制作する。主に、ある特定の文脈における状況、パフォーマンス、映像、インスタレーションなどを創作する。彼女のプロジェクトは、今・ここにおいて異なる政治的リアリティを実践し、様々な声が人々の耳に届き、共存できる空間を創造することを試みる過程で、未来への解放のためのアイデアを共に探っていくものである。ゴールドスミス・カレッジ(ロンドン)にて修士号、ワルシャワ大学にて文化研究の修士号を取得。これまで参加したアーティスト・イン・レジデンスに、ミュージアム・クォーター(ウィーン、2018年)、IASPIS(スウェーデン、2017年)、ミート・ファクトリー(プラハ、2016年)、国立コロンビア大学(ボゴタ、2014年)、イギリス国立美術館(ロンドン、2011-12年)、PARADISE AIR(松戸、2018年)などがある。また2013-14年にはAshkal Alwan(ベイルート)のHome Workspaceプログラムに参加。Artsadmin(ロンドン)のBursary受賞(2016-17年)。日本では個展「アリシア・ロガルスカ:闇に歌えば」(千葉県立美術館、2018年)を実施。

笹岡由梨子|Yuriko Sasaoka

1988年大阪府生まれ。2012年京都市立芸術大学美術学部油画専攻卒業。2014年京都市立芸術大学美術研究科修士課程油画専攻修了。2017年京都市立芸術大学大学院美術研究科博士(後期)課程メディア・アート専攻満期退学。アートアワードトーキョー丸の内2014にて建畠晢賞受賞。2016年岡本太郎現代美術賞特別賞受賞。2017年群馬青年ビエンナーレ大賞受賞。2019年京都府新鋭選抜展 最優秀賞。2018年にはカントル財団の助成を得てフチスコのタデウシュ・カントルとマリア・スタングレト・カントルの家にて短期滞在制作。主な個展に「command X」(8、ART GALLERY、Tomio Koyama Gallery、東京、2017年)、「Hello Holy!」(京都市立芸術大学ギャラリー@KCUA(2017年)、主なグループ展に「虛寫邊界」(關渡美術館、台北、2019年)、「Kyoto Art for Tomorrow 2019―京都府新鋭選抜展―」(京都文化博物館、2019年)。

ウーカシュ・スロヴィエツ|Łukasz Surowiec

1985 年ジェシュフ生まれ、カトヴィツェ在住。2010 年クラクフ美術アカデミー彫刻科卒業、ベルリン芸術大学でも学ぶ。映像、パフォーマンス、彫刻、公共空間におけるインスタレーションなどを制作し、政治的芸術、参加型の芸術とも関連。社会的、政治的関心を持ち、自らの制作姿勢を古典的範疇やインターメディア領域という範疇に含まれることを拒んでいる。既に過去へと葬り去られつつある歴史を含め、社会的に疎外された集団や、その問題に注目しようとする。2017年には「展望」コンクール最終選抜者、ザヘンタ(ワルシャワ)にて反ファシストのために、舗装された石や野球バット入りの優雅な衣装やアクセサリーによるプティックを開いた。衣服は現金(高額)もしくは、抗議デモに参加した証拠を提示することで得られるクーポン券で購入可能であった。彼の作品は個人の及び集団的な責任の概念に基づく。ベルリン・ビエンナーレ、コチ(インド)、CCA Kronika(ビトム、ポーランド)、ワルシャワ近代美術館など、国内外での展覧会多数。ポーランド文部省奨学金獲得。

スタフ・シュムスキ|Stachu Szumski

1992年グダニスク生まれ。ワルシャワ美術アカデミーメディアアート学科卒業。キャンバス、ノート、壁画を通じてポップカルチャー、広告やプラスチックの屑などを題材とした光景が広げるような作品を展開。シュムスキは世界の視覚的な鮮やかさを非難したり暴いたりするのではなく、自らの絵画を検証し、分類することによって、廃棄物から創造へとつながる源を見出す。シュムスキはカロリナ・メウニツカと共に《生きる意味を求めて》という旅のシリーズを開始。その過程において、日本、特に沖縄も含めたシャーマニズムの実践につながる場所を見出す。主な展覧会に、「Late Polishness」(the Ujazdowski Castle Centre for Contemporary Art、ワルシャワ、2017年)、「Tajsa」(the BWA、タルヌフ、2014年)、「OUT OF STH」(アーバンアートビエンナーレ、ヴロツワフ、2010年)、「感度/Czułość」(ブロックハウスほか、東京、2018年)など。

谷中佑輔|YuskeTaninaka

1988年大阪市生まれ。2012年京都市立芸術大学美術学部彫刻専攻卒業。在学中には、中央美術学院造形芸術研究科実験芸術専攻交換留学(中国)。2014年京都市立芸術大学大学院美術研究科彫刻専攻修了。2014年から2016年にかけて東山 アーティスト・プレイスメンツ・サービス[HAPS]スタジオアーティストとして京都を拠点に活動。2016年サンタンデールバンクによるプログラムでジョアン・ジョナスのワークショップに参加。アートアワードトーキョー丸の内2014 グランプリ受賞。2016年京都市芸術文化特別奨励者認定。2016年度ポーラ美術振興財団在外研修員としてベルリンに滞在。物質に身体を介在させ、変化する両者の緊張関係を、パフォーマンス作品として提示する。主な個展に「In/Flesh/Out」(クンストラウム・クロイツベルク/ベタニエン[マリアネンプラッツ、TWSレジデンスルーム]、 ベルリン、2015年)、「Galatea」(京都市立芸術大学ギャラリー@KCUA、2014年)。主なグループ展に「Scrolling, Scroll, Scrl」(+DEDE、ベルリン、2018年)、「不純物と免疫」(Tokyo Arts and Space Hongo、東京、2017年)など。

山本麻紀子|Makiko Yamamoto

1979年京都市生まれ。京都市立芸術大学・大学院絵画専攻構想設計修了。ある特定の場所のリサーチを通して観察や考察を続け、常識や習慣など日常の中で見過ごされている事柄や疑問を糸口にして、他者とのコミュニケーションを発生させるプロジェクトを行う。その一連の過程を、写真、映像、ドローイングなど様々な形式に展開させて作品制作を行っている。近年は、日本とイギリス南西部の巨人伝説のリサーチをベースに「眠り」や「怒り」をテーマに巨人の世界を探求中。主な個展に、「いつかの話 あの人の風」(元山王小学校、京都、2019年)「巨人と眠り」(Art Hostel Kumagusuku、京都、2017年)、「ミッドナイト・サマー・シアター」(東山 アーティスツ・プレイスメント・サービス[HAPS]、京都、2014年)、「クリテリウム84 山本麻紀子 “Mending Mito”」(水戸芸術館、2012年)など。主なグループ展に、「装飾は流転する-今と向き合う7つの方法」(東京都庭園美術館、2017〜2018年)など。

主催

京都芸術センター、アダム・ミツキェヴィチ・インスティテュート、ロームシアター京都

共催

共催:京都市、京都市立芸術大学
助成:野村財団
協賛:Melody Tours
協力:文化庁 地域文化創生本部、The Terminal Kyoto、ポーランド広報文化センター、Ujazdowski Castle Center for Contemporary Art、Paradise AIR、Avant Art Festival、東山 アーティスツ・プレイスメント・サービス(HAPS)
後援:NPO法人フォーラム・ポーランド組織委員会、日本ポーランド協会関西センター

URL

http://www.kac.or.jp

問合せ先

京都芸術センター
TEL:075-213-1000
FAX:075-213-1004
E-mail:info@kac.or.jp

パラレル展 in ポーランド

【セレブレーション-ポーランド日本現代美術展― in ポズナン】
会期:2019年5月31日~6月15日 ※5/31~6/9 ポズナンアートウィーク
会場:ポズナン芸術大学ギャラリー、スターリ・ブロヴァル ほか

【セレブレーション-ポーランド日本現代美術展― in シチェチン】
実施時期:2019年6月13日~8月31日
実施会場:トラフォスタツィア ほか

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