京都芸術センター|KYOTO ART CENTER
 

EVENT ARCHIVE

イベントアーカイブ

京都芸術センター×京都市立芸術大学 アーティスト・イン・レジデンス プログラム2015 マルティ・ルイツ バシェ音響彫刻修復プロジェクト コンサート&映画上映会

ジャンル
  • 美術
  • 音楽
形   態
  • 展覧会
  • 公演
事業区分
  • 主催

武満徹『四季』完全版上演

京都芸術センターでは、京都での制作やリサーチを望む芸術家または芸術分野の研究者の滞在を受け入れ、新しい芸術を生み出す機会を提供するアーティスト・イン・レジデンス プログラムを実施しています。2000年から毎年実施している公募プログラムに加えて、2011年からは京都市立芸術大学と連携した招聘プログラムを実施しています。

今年度、本プログラムで招聘するのは、バルセロナを拠点に活動するアーティストであり研究者でもあるマルティ・ルイツです。彼は、フランソワ・バシェとベルナール・バシェ兄弟による音響彫刻(バシェ音響彫刻)の研究者であり、これまでにも世界各国のバシェ音響彫刻の修復を手掛けるとともに、彼自身もオリジナルの音響彫刻を制作してきました。

音響彫刻とは、その名が示すとおり、楽器であると同時に彫刻作品でもあるバシェ独特のオブジェであり、音を発生させる振動部と、円錐形の音響増幅装置から主に成り立っています。1970年の大阪万博では、鉄鋼館のプロデューサーであった武満徹がフランソワ・バシェを招聘し、17基の音響彫刻が展示・演奏されました。ところが、現在ではそのほとんどが解体され、錆びたり変形したり損傷を受けたままの状態で保管されており、当時どのような姿で人々の目と耳を楽しませていたのかは、写真から想像するより他はありません。

すでにルイツは2013年に大阪の万博公園内でバシェの音響彫刻2基を修復し、EXPOパビリオンと京都芸大でレクチャー・コンサートを行いました。このとき修復したのは、川上フォーンと高木フォーン(関根フォーンという説もある)で、このふたつは現在、鉄鋼館のエントランスホールに展示されています。ルイツは今回の滞在で、さらに桂フォーンと渡辺フォーンの2基を、京都市立芸術大学美術学部彫刻専攻の協力を得て修復し、11月4日から12日まで京都芸術センターのギャラリー北で展示します。その後、11月15日のコンサートでは、武満徹がバシェ音響彫刻のために作曲した『四季』を上演します。『四季』は1970年の万博での演奏会が初演でしたが、2名の打楽器奏者が入国トラブルで間に合わなかったという経緯があります。今回は、この初演の際に演奏した山口恭範さんをお迎えして『四季』をより「完全な」形で上演します。
日時
2015年11月15日 (日)
15:00~17:10
会場
京都芸術センター フリースペース
演奏者
中谷満、永田砂知子、マルティ・ルイツ、宮本妥子、山口恭範
特別ゲスト
ツトム・ヤマシタ
プログラム
15:00-15:40 映画上映 ”Structures, Sculptures, Sonores Baschet” (ジャック・バルザック、1982)
15:40-15:50 休憩
15:50-16:40 演奏会 武満徹『四季』ほか
16:40-17:10 アフタートーク(永田砂知子、山口恭範、ツトム・ヤマシタ)
曲目
武満徹『四季』ほか
関連企画【バシェ音響彫刻展覧会】
会 期:2015年11月4日(水)-12日(木) 10:00-20:00(最終日のみ10:00-17:00)
会 場:京都芸術センター ギャラリー北
*入場無料・会期中無休
展示物:桂フォーン、渡辺フォーンほか
協 力:京都市立芸術大学美術学部彫刻専攻

URL. http://www.kac.or.jp/events/17249/

中谷満|Mitsuru NAKATANI

 1973年京都市立芸術大学音楽学部管打楽器専修打楽器専攻科を卒業。同年、大阪フィルハーモニー交響楽団にティンパニー、打楽器奏者として入団。1977年3月より一年間旧西独国立ベルリン高等音楽院に留学。その間ベルリンフィルハーモニー交響楽団首席ティンパニー奏者W. テェーリヘン氏、旧西独国立ベルリンドイツオペラ管弦楽団首席打楽器奏者 K. キースナー氏に師事。その間ベルリン放送管弦楽団、西独ベルリンドイツオペラ管弦楽団などに出演。1978年3月帰国。大阪フィルハーモニー交響楽団にティンパニー、打楽器奏者として復団、現在に至る。留学後、大阪シュベルマー金管アンサンブルの打楽器奏者として参加。現代音楽集団「グループM」を主宰、1980年より1990年まで活動する。打楽器アンサンブル「スティックス」に参加。1979年より1985年まで活動する。1990年より中谷満パーカッションアンサンブル「シュレーゲル」を主宰。
 2010年、酒井格「ティンパニ協奏曲」を龍谷大学吹奏楽部定期公演にて初演。2012年大前哲「ティンパニ協奏曲」を相愛ウインドオーケストラ定期公演にて初演。2014年フライブルク音楽大学打楽器科定期公演にて共演、及びマスタークラスを行う。京都市立芸術大学で村本一洋氏(元京都市交響楽団)、卒業後山口恭範氏(元新日本フィルハーモニー交響楽団)に師事。現在、相愛大学音楽学部教授、同志社女子大学音楽学科非常勤講師。

永田砂知子|Sachiko NAGATA

 打楽器奏者・即興演奏家。東京藝術大学打楽器科卒業。パーカッション奏者としてクラシック音楽~前衛のセッションまでボーダレスに活動。金沢健一「音のかけら」、渡辺泰幸「土の音」など主にサウンドアートの分野で活動する。現在は斉藤鉄平の鉄の作品「波紋音(はもん)」を表現の中心に置き、国内外で活動中。京都・法然院、高知・竹林寺、などの寺社から岡本太郎美術館、豊田市美術館、イサムノグチの草月「天国」など近代建築まで活動の幅はひろい。2009年パリ、2015年1月パリ(日仏文化交流会)、ブリュッセルでソロ公演。CD「波紋音」「le hamon」「blue flow」リリース。「le hamon」では、ベルナール・バシェ氏とピエール・マルボス氏の共作による「ピアノ・バシエ・マルボス」というピアノ型バシェ音響作品と波紋音との共演が収録されている。
 この共演がきっかけで 2009年パリでベルナール・バシェ氏と出会うことになり、以後、在仏の姉・宮崎千恵子と共にバシェ兄弟と日本を繋ぐことに従事。1970年大阪万博以来、倉庫に部材が収蔵されたまま放置されていたバシェ音響彫刻を、43年後の2013年に川上格知氏、マルティ・ルイツ氏の手により高木フォーン、川上フォーンの2体が修復、復元される。修復記念コンサートが12月1日大阪「EXPO’70パビリオン」(鉄鋼館)で、12月2日京都市芸術大学で行われ、マルティ・ルイツ氏と共に出演。2015年5月東京国立近代美術館「大阪万博1970デザインプロジェクト」関連イベント「フランソワ・バシェ音響彫刻の響き」の企画・演奏に携わる。2015年9月フランソワ・バシェとアラン・ヴィルミノ共著ドイツ語で書かれた『KLANG OBJEKTE』 を恵谷隆英・翻訳、宮崎千恵子・監修の日本語版が完成。バシェ協会・代表。
http://www.nagatasachiko.com

マルティ・ルイツ|Martí RUIDS

 1982年バルセロナ生まれ。アーティスト、教師、研究者。バルセロナ大学美術学部大学院「アート・ソノール」コース担当教員。バルセロナ大学美術学部で彫刻と絵画を専攻し、同大学を卒業。「リアリズムと環境芸術」コース修士課程修了。バルセロナ大学博士課程において「バシェ兄弟の彫刻に適用された音響」を研究。
 幼少より音楽に親しみ、バルセロナの音楽学校でギターを学ぶとともに、サンティアゴ・ミロンに古楽とヴィオラ・ダ・ガンバを師事。また電子音響にも関心を持ち、“Katatsumuri”というプロジェクトを行ない、1995年以来、数枚のCDをリリースした。サウンド・アーティストとして、カタロニアのサウンドスケープ録音プロジェクト、環境芸術プロジェクトなどを行なう。そのなかにはカウベルの音を音階に調律しなおし、草を食べている牛たちの間に自動生成的に音を生むプロセスをつくるプロジェクトが含まれる。
 2010年、フランソワ・バシェの協力を得て、バルセロナ大学に新しい「バシェの音響彫刻ワークショップ」を設立。大学などで講演や公開講座を行なう。バルセロナの音楽博物館におけるバシェの展覧会では、ガイドツアーなどの企画に携わるとともに、図録に解説を執筆。2011-13年カタロニア州のビック大学で音楽教育法の授業を担当。2013年バルセロナ美術館の後援により、スペイン初のバリ・ガムランのアンサンブルを発足。同年、大阪の万博公園内で、バシェの音響彫刻2基を修復。万博と京都芸大でレクチャー・コンサートを行う。2014年には子供たちのための低価格の音響彫刻を開発し、教育活動を開始。同年、メキシコを訪れ、メキシコ国立自立大学でバシェのワークショップと講演を行う。

宮本妥子|Yasuko MIYAMOTO

 同志社女子大学学芸学部音楽学科打楽器専攻、ならびに同大学音楽学会《頌啓会》特別専修課程修了。フライブルク音楽大学大学院、同ソリスト科を首席最優秀にて卒業。ドイツ国家演奏家資格を取得。1995年ルクセンブルク国際マリンバコンクール、1997年、第46回ミュンヘンARD国際音楽コンクールでファイナリスト、1998年ライプツィヒ現代音楽アンサンブルコンクール第1位、1998年滋賀県文化奨励賞、2001年平和堂財団芸術家奨励賞を受賞。宮本妥子の超絶的演奏を想定してミシェル・ジャレルから献呈された、マルチ・パーカッション独奏と管弦楽のための協奏曲《Unlong fracas somptueux de rapide celeste...》をベルンハルト・ヴルフ指揮バーゼル交響楽団と1998年に世界初演、1999年には仏アンリ・ルモワーヌ社から直ちに出版され翌年に岩城宏之指揮びわこ祝祭管弦楽団と日本初演も行い、大きな話題となる。1999年ピエール・ブーレーズ率いるアンサンブル・アンテルコンタンポラン・アカデミーのメンバーとしパリにて演奏。マリアーノ・エトキンへの委嘱新作初演を含むソロリサイタルをブエノスアイレスで開催。その他フリーの打楽器奏者として世界10カ国以上のフェスティバルに招聘、テレビやラジオ出演やCD録音も行う。2005年に拠点をドイツから日本へ移した後は、(財)地域創造の公共ホール音楽活性化事業登録アーティストをつとめ、全国各地でのアウトリーチやコンサートを行う。
 最近では、創造型こども音楽プログラムなどのプロデュース、新進芸術家育成プログラム「湖鼓から未来へ」プロデューサーとして若手芸術家を育成し、文化振興を推進するなど、多彩な活動を展開しており、自身のCD制作「Dear」、「空想~千夜一夜」などではクオリティの高さが話題と称賛を呼んでいる。現在、滋賀県立石山高等学校音楽科、相愛大学非常勤講師、同志社女子大学嘱託講師、滋賀県文化審議委員、次世代育成部会委員を務める。パール&アダムス・モニター・アーティスト。
http://www.yasukomiyamoto.com/

山口恭範|Yasunori YAMAGUCHI

東京藝術大学を卒業後、欧米で研鑽を積み、1966年にパーカッションソロリサイタルを開催し注目される。1970年大阪万博にて武満徹「四季」(シーズンズ)初演。1972年より10年間、新日本フィルハーモニーに在籍。 同年にピアノの高橋アキ、フルートの小泉浩とグループ「ARK」を結成。1983年武満徹企画の「第11回Music Today」でソロリサイタルを行う。1993年、ベルリン芸術週間で石井眞木作曲・指揮による打楽器コンチェルト「砕動鬼」を初演。
 2004年、5年、オペラプロジェクト「タケミツ・マイウェイ・オブ・ライフ」にソリストとして出演(ベルリン、パリ、東京)。2008年M. F. J.の招聘により、ニューヨーク、ワシントン等でコンサート、同時にジュリアード音楽院のマスタークラスで「武満の愛した音」をテーマにレクチャーを行う。
 その他、ワルシャワの秋、パリの秋、ロンドン、タングルウッド、アビニョン、ウィーン、リンカーンセンター等の主要音楽祭に出演するなど、内外で演奏活動を続けている。
 1983年に第1回「中島健蔵賞」、2004年に第13回「朝日現代音楽賞」受賞。1992年、ソロCD「イリュージョン」をアイオロス・レーベルより発表。
 名古屋音楽大学客員教授。「アンサンブル タケミツ」メンバー。

ツトム・ヤマシタ|Stomu Yamash'ta

“The Man Who Changed Percussion’s Image” ― Time Magazine
 作曲家・打楽器奏者。父・山下清孟より音楽の手ほどきを受け、ピアノをはじめる。8歳で打楽器に魅せられ、ジュリアード音楽院に給費留学生として渡米。後にインターローケン・アーツ・アカデミー、バークレー音楽院を経てクラシック、ジャズなどを学んだ後、打楽器による新しい音楽を創造しベルリンフィル、シカゴ交響楽団他、世界的なオーケストラと共演。
 タイム誌に「打楽器のイメージを変えた人」として取り上げられ、作曲家ハンス・W・ヘンツェ、P・マックスウェルデイビス、武満徹氏らと共に数多くの打楽器による楽曲を生みあげる。
 1970年代、演劇と音楽を融合した芸術集団「レッド・ブッダ・シアター」、ロックグループ「GO」を結成しジャンルを越えて世界各地で活発な活動を行う。
 1980年京都・東寺にて仏教音楽を研究し「供音式(音による法要)」なる新たな形態を確立。その後、大徳寺・高野山・延暦寺・薬師寺・英国ストーンヘンジ他各地で供音式を行う。この間、国内外の多くの映画音楽も手がけ、1985年ピアノの88鍵を越える音域を持つ石の楽器「サヌカイト」との出会いにより、自身の音楽がより深い次元へと発展することとなる。
 芸術監督としても国際的に活動し、インドネシアのNGO組織「サクレッド ブリッジ ファンデーション」の議長に就任。ユネスコとの共同事業、「聖なるリズムー友情は国境を越えて」を毎年開催。また宗教、芸術、科学の融合を試み、音楽芸術作品を通して新しい方向性と価値観を創生する為のプロジェクト、「音禅」、「Void」を手がけている。

主催

京都芸術センター、京都市立芸術大学

共催

平成27年度文化庁文化芸術の海外発信拠点形成事業、公益財団法人野村財団、公益財団法人文化財保護・芸術研究助成財団

問合せ先

京都芸術センター
Tel. 075-213-1000
E-mail. info@kac.or.jp

料金

一般前売1,500円/当日2,000円
学生1,000円(前売・当日共)

WEB予約

チケット券種(一般前売または学生前売)を明記してください。学生の方は当日要学生証。

チケット/申し込み

チケット取扱い:京都芸術センターチケット窓口(10:00-20:00)
※ご予約は上記「WEB予約」より

協力

大阪府、(株)サウンド・コア(Sound Core., Ltd.)

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